右や左の旦那様

哀れなぎんしゃりにお恵みを

仮想通貨

草コインにお金を掛けるのはそろそろやめたほうが良い

投稿日:

自分の話

これまで何度か$XPについて記事を書いてきましたが、このたび晴れて$XPから手を引きました。
なぜ手を引いたのか、その判断について共有する記事を残しておこうと思います。

草コインは、「危ない」

端的に言うと、先日モナコインが攻撃されまして、ほぼ全ての草コインに同じ攻撃を受けるリスクが生じたからです。

モナコインとビットコインゴールドへの攻撃

2018年5月15日、日本製の暗号資産であるモナコイン(Monacoin, $MONA)に対してSelfish Mining Attackが仕掛けられ、攻撃者は約1,000万円相当のモナコインを不正に得ました。
このSelfish Mining Attackというのは、根本的には51%攻撃の派生であります。

また、ビットコインゴールド(Bitcoin Gold, $BTG)にも同様に51%攻撃が仕掛けられ、20億円相当のビットコインゴールドが不正に処理されています。

51%攻撃って?

一言で言えば、「多数決の世界で、突然51%の参加者が湧いてきて多数決を乗っ取る」という攻撃です。(一部わかりやすいように説明を捻じ曲げていますが。)

モナコインもビットコインゴールドも、「ブロックチェーンの真贋を多数決で決める」という基本ルールを持っています。
ここでいう多数決とは単純に人数を数えるものではなく、ハッシュパワーの数で比べるものです。そして多数決への参加は常に自由です。
そこで、「ものすごい計算量を確保しているバケモノユーザー」が現れて、いきなり多数決を乗っ取ってしまったのです。

多数決を乗っ取られてしまうと、ブロックチェーンの真贋を自由に決定できます。つまり、「通貨を出金した後に、『さっきの出金はニセモノだ』と言い張る」ことができるのです。そして、他の参加者はそれを信じてしまう。

この攻撃は、暗号資産の根本的な基本ルールを悪用したもので、「ルール上あり得ること」として認知されていたものです。
でもまさか本気でやる人間がいるとは思わず、また、本気で成功するだけの計算量を獲得できるとは思っていませんでした。

しかし、今回、草コインに対して51%攻撃が成功してしまったのです。それも、モナコインやビットコインゴールドというある程度有名なコインに対して。

どういうコインが安全なの?

まず一つ。「51%攻撃ができないぐらい、全体のハッシュパワーが大きいモノを選ぶ」こと。すなわち、もう草コインなんてやめて有名な暗号資産だけを使おうぜ、ってことです。

次にもう一つ。「ハッシュパワーでは51%攻撃ができないようにデザインされたモノを選ぶ」こと。すなわち、PoW以外のコンセンサスアルゴリズムを採用した暗号資産を使おうぜ、ってことです。

ただし、PoW以外のコンセンサスアルゴリズムが本当に安全か、というのは検証の余地が残るところです。つまりですね、「PoWは51%攻撃にさえ気をつけていればたぶん安全。PoW以外は51%攻撃を受けにくいけど、別の攻撃があり得るかもしれない」っていうことなんです。

じゃあどのコインが良いんだよ、というとここから先は仕手だなんだとメンド臭いので自分で調べてほしいです。はーい。

草コインは、「実力を伴わない」

これはもう$XPの実体験をぐだぐだ書くだけなんですけども。

たいていの草コインには立派な理念があり、目標があるんです。
ただしここに実力が伴うか、というと決してそうではない。ここでいう実力というのは、「理念や目標を実現する技術力・営業力」のことです。

1年間の計画を伝える目的のホワイトペーパーにおいて、計画に対して進捗が全然進んでいなかったり。
そもそも技術的な実現性を本当に検討したのかどうかわからない計画が発表されていたり。
場を盛り上げるために「さぁ開発は進んでおるぞおるぞ」という宣伝だけは行っていても、実際の中身は全然何も出てこなかったり。

$XPのウリである機能として”rain”という不特定多数へのチップ一括送金機能があります。
しかしこの機能の実態は、discord上でのみ実行できる「外部アプリ」に他ならず、コア部分の開発という意味では、開発チームが結成されてから果たして一体コードに何行手が入ったのかという有様。

$XPを組み込んだゲームがたくさん出るとかなんとかというアナウンスも多くありましたが、結局RUSTぐらいにしか採用されたという噂を聞きません。
さらにそれもまた「ゲームでお金が稼げるんだぁー!」という受け取られ方をしているのを見て、ああ、「人生に経験値を」という理念は結局ただのキャッチコピーであって、中身はそこらの暗号資産と同じものでしかなく、独自の機能を作り込むような計画も実力もないのだとガッカリしました。

そういうアレやコレやを半年ほど見てきて、いよいよもって、この$XPという暗号資産に対してなにかを期待した自分が間違っていたのだという考えに至りました。

どんな暗号資産が良いのか

結局のところ、暗号資産に求められている最低条件が安全性の確保であり、安全でないコインはすべて見放される運命にあります。
逆に言えば安全性とは、暗号資産の最低条件でしかないので、安全なだけのコインであればビットコインで十分です。

「安全」が最低ライン、そこから先どのような付加価値を付けていくか、というのが暗号資産を語る上での焦点です。
そしてこのたび、私は$XPには安全も付加価値も無いと判断しました。また、他の草コインもおそらく似たような有様なのだろうと思い、草コイン界隈からスッパリ手を引くことにしました。

暗号資産界隈がいろいろな意味で盛り上がった結果、「暗号資産で一発ボロ儲けじゃ!」という世界はだんだん無くなりつつあります。
有名なコインは値動きの幅が狭くなり、無名なコインは51%攻撃のリスクに曝されている。

べつにお金を掛けずに楽しむ分には草コインを保有することも良い試みだと思います。しかし、草コインでお金を稼ごうという考えは、そろそろ諦めた方が良い時期に来ているのだと言わざるを得ません。

経済の世界ではだんだんと「つまらないもの」になりつつある暗号資産ですが、技術的な視点では今これからが盛り上がり時であり、ここできっちりと支え、世の中をより便利にする道具として暗号資産が使われるようになる未来を作れれば良いな、と思います。

おわり。

-仮想通貨

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

no image

仮想通貨マイニング広告「Coinhive」に関する意見

えーと、Coinhiveという特殊な広告がありまして。 仮想通貨のマイニングをさせる広告なんですが。 今少し話題なので自分の意見を整理してみます。 Coinhiveの何が問題なのか Coinhiveは …

no image

ビットコインをイチから説明してみる その3

この記事は前回の続きです。 ようやく本論に入るので、なんならここから読んだって構いません。 もくじ1 今回のお品書き2 ブロックチェーンとは3 「台帳」という言葉を一旦忘れる4 取引の記録がずらっと並 …

no image

ビットコインをイチから説明してみる その2

この記事は前回の続きです。 ここから読んでもべつに問題ありませんのでご安心ください。 もくじ1 今回のお品書き2 理想の台帳の姿をかんがえる3 分散台帳とは4 「取引」ってなんだろう5 取引を偽造しよ …

no image

コンセンサスアルゴリズムPoWとPoSについての覚書

この記事は現段階でメモで、あまり裏付けの取れてない情報を含みます。 コンセンサスアルゴリズム 合意形成のためのアルゴリズムのこと。 ここでいう合意形成とは、仮想通貨(暗号通貨)において、一定のノードが …

no image

公文書偽造はブロックチェーン技術で防げるか

もくじ1 まえがき2 用語説明2.1 森友問題2.2 公文書2.3 ブロックチェーン3 ブロックチェーン技術でできること3.1 仮想通貨が作れる3.2 「台帳」に記録できるものならなんでも共有し、改ざ …